イケメン総長は、姫を一途に護りたい
まずは、1年生対3年生の勝負だった。

2歳差があると言っても、中学生にもなれば力の差はほぼ互角。


自チームの棒を支える守備隊は、両者ともなかなか崩れない。


そんな中、まるでサルのように3年生のチームの棒をよじ登る男の子が…。


あの青い髪は――。

ヒロトくんだ!


ヒロトくんは身の軽さを活かして、棒の先端にぶら下がる。


いくら小柄なヒロトくんでも、棒の先端で体重をかけられれば、その重みに耐えられなくなり、徐々に棒が傾き始める。


そこへ、次々と攻撃隊の他の1年生が棒に飛びかかり…。

ヒロトくんがぶら下がった数秒後には、3年生の棒は地面に倒れていた。


1年生対3年生の勝負は、1年生が勝利した。



そのあとは、1年生対2年生の勝負。

初めて出場する競技に、わたしの心臓はバクバクしていた。
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