イケメン総長は、姫を一途に護りたい
千隼くんは冷静に、そして丁寧な口調で光さんに話した。



離れていても、わたしのことが好きだったこと。

勝負には負けたけど、これからもわたしを守りたいこと。


――そして。

告白をして、想いを伝え合ったこと。



「咲姫が、お前のものだっていうのは…わかっている。でも、もう一度咲姫のそばにいたい…!咲姫は、俺の手で守りたいんだ!」


大きく開いた手のひらをギュッと握りしめる千隼くん。


光さんは千隼くんの話を聞いて、なにを思ったのだろうか…。

まさか、また勝負…なんてことになるのかな。



この沈黙が、やけに長く感じる。


心臓がうるさいくらいに鳴っている。

きっと、今の千隼くんも同じはずだ。


すると、ゆっくりと光さんが口を開いた。



「咲姫はお前のものだよ、…緒方」
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