総長、私のリボンほどいて。🎀

 私は両目を見開く。

 え……。
 なんで盗聴器が……。

 グイッ!
 速水(はやみ)くんに腕を引っ張られ、窓ガラスに押し付けられる。

「きゃっ」

「やれ」
 速水(はやみ)くんが命令すると、

 桃原(ももはら)くんが、きゅっとリボンで両手を背中で縛った。

「痛っ…」

「お、電話かかってきたな」
 速水(はやみ)くんはスマホをズボンから取り出して電話に出る。

『ありすちゃん見つかった?』

「はい、見つかりやした」

『代われ』
 速水(はやみ)くんが私の右耳にスマホを当てる。

『ありすちゃん?』

「…天川(あまかわ)くん?」
 私は窓ガラスに押し付けられたまま問う。
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