総長、私のリボンほどいて。🎀
ドゴッ!
鞄は速水くんの顔面に直撃し、
桃原くんは教壇に背中をぶつけ、その反動で床に倒れる。
その隙に月沢くんが私の右肩を抱えて後ろのロッカーまで移動する。
「月沢、てめぇ!」
速水くんは荒々しい声を上げ、月沢くんに鞄をぶん投げ返す。
月沢くんは鞄をキャッチすると、
「…お前、誰?」
速水くんに無表情な顔で問う。
「天川くんの友達って言ったら分かるよなぁ?」
「盗聴されてんのに気づかねぇなんてかっこ悪っ」
「女に現抜かしてるから気づかねぇんだよ」
速水くんは、ふっと嘲笑う。
「…あぁ、アレ? オモチャかと思ったわ」
月沢くんが余裕な笑みを浮かべると、
速水くんは目を見張る。
「てめぇ、まさかわざと誘き出して…」