総長、私のリボンほどいて。🎀
「そーいうことなんで、ごめんねー」
「桃原」
桃原くんが私のセーラー服をめくる。
「きゃっ」
「おお、なかなかいいな」
桃原くんはそう言うと白いブラのリボンを人差し指で触れた。
「ゃっ…」
「月沢くーん、彼女泣いてるよー」
「早く出て来ないとヤラれちゃうよー?」
速水くんが楽しそうに呼ぶ。
血の気がみるみる内に引いていく。
赤羽くんの時は夕日ちゃんに伝わったから夜野くん達に助けてもらえたけど今日は……。
私、このままヤラれちゃうの?
そんなの、
絶対に嫌だ。
お願い、届いて――――。
「月沢くん、たす、けて」
――――パタ。
シューズの音が響いた。
月沢くんが教室の中に駆け入ってきて、
速水くんの顔面目掛けて自分の鞄を思い切りぶん投げ、
桃原くんを瞬時に突き飛ばす。