総長、私のリボンほどいて。🎀
「え?」
「…倒れる前からずっとそんな顔してる」
ずっと聞きたかった。
でも聞きたくなかった。
聞いてしまったら関係が終わってしまう気がして、
怖くて、とても怖くて。
だけど、
あぁ、もう、
聞くしかないんだ。
「捕まってた時」
「速水くんのスマホに天川くんから電話がかかってきて聞いたの」
「…何を?」
私はぎゅっと自分の右手を握り締めて拳を作り、仕切り板の穴から月沢くんを見つめる。