総長、私のリボンほどいて。🎀
――――俺達は偽りじゃねぇ、本物だ。
――――これからもずっと“本物の兄と妹”だ。
教会で誓ってくれた氷雅お兄ちゃんに、こんなこと言うなんて。
ほんと、ひどい妹。
だけどもう、どうしていいか分からないの。
カラーン。
氷雅お兄ちゃんは松葉杖を捨て、私を左腕で抱き締める。
「ありす、泣きたいだけ泣け。何時間でも付き合う」
右手と左足包帯巻いてて、
立ってるだけでも辛くて、私よりも痛いはずなのに。
「うわぁぁぁあああああああああああああ……」
私は氷雅お兄ちゃんの腕の中でただただ泣き崩れた。