総長、私のリボンほどいて。🎀

 …え?
 氷雅(ひょうが)お兄ちゃんから?

 私は涙を右腕で拭き、
 床に置いてあるスマホの応答のボタンをタップし、右耳にスマホを当てる。

『ありす』

 どうしよう、氷雅(ひょうが)お兄ちゃんの声聞いただけでまた涙出てきちゃった…。

『ちゃんと飯食ってるか?』

「うん」

『嘘つくんじゃねぇよ。部屋で別れてからどうせろくに食べてねぇんだろ?』

「っ…」

 なんで、分かっちゃうの…。

「それより、どうしたの? …あ、着替えとか?」

『ちげぇわ』
『お前昨日言ったよな? もう、好きにしてって』
『だから俺の好きにした』

 …え?

「好きにした…って?」

『隣の部屋に今すぐ行け』
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