総長、私のリボンほどいて。🎀
*
私が高校生になる前の春休み。
「氷雅お兄ちゃん、どうしたの?」
居間で呆然と立つお兄ちゃんに話しかけた。
氷雅お兄ちゃんは暗い顔をする。
「…両親とも出て行った」
「え?」
お母さんとお父さんが?
氷雅お兄ちゃん、何言ってるの?
意地悪言わないでよ。
「あ、手紙? 見せて」
「お前は見るな」
「氷雅お兄ちゃん、見せてよ…!」
私が無理矢理取ろうとすると、
ひらり。
氷雅お兄ちゃんの右手から手紙が床に落ちる。
私が高校生になる前の春休み。
「氷雅お兄ちゃん、どうしたの?」
居間で呆然と立つお兄ちゃんに話しかけた。
氷雅お兄ちゃんは暗い顔をする。
「…両親とも出て行った」
「え?」
お母さんとお父さんが?
氷雅お兄ちゃん、何言ってるの?
意地悪言わないでよ。
「あ、手紙? 見せて」
「お前は見るな」
「氷雅お兄ちゃん、見せてよ…!」
私が無理矢理取ろうとすると、
ひらり。
氷雅お兄ちゃんの右手から手紙が床に落ちる。