月の光
電話の声を聞いた瞬間、彼女かな?なんていう僕の期待はあっさり裏切られた。

「コーチか…」

「俺で悪かったな」

「どうしたんですか?こんな時間に」

「今空いてるか?」

「空いてますけど」

「俺ん家来ないか?ちょっと用事があって」
「明日仕事ある?」

「明日はお昼からです。いいですよ。今から向かいます」

「おぅ。待ってるからな」

用事って何だろ。

コーチに最後に会ったのは、アイスホッケーの練習が終わったあとに一回ご飯をご馳走になったきりだった。

夜10時が近く街を横目に僕は車を走らせた。
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