俺様外科医の溺愛包囲網~嫌われていたはずが甘く迫られています~


クスクスと無邪気に笑う要先生。やっぱり日比谷先生とは全然タイプが違う。先生はこんな風に笑わないし、いつも怒ったようにムスッとしている。

180センチ近くありそうな高身長なところは良く似ていると思うけど、はっきりいって真逆の人種。

「相変わらず颯士からこき使われているね」
「いえ、これが私の仕事ですし、それに私、体が頑丈なだけが取り柄なので」

とはいえ一度だけ、倒れたことがある。葬儀に転職にと心労が重なって、入社して数日たったある日、院内の廊下で倒れたのだ。

あの時誰かが病棟の空きベッドに運んでくれて、そのまま一日入院した。誰が運んでくれたのかは、結局わからないまま。シルエットだけは何となく覚えているけど。

「宮永さんってさ、颯士のこと、どれだけ知ってる?」
「え? 日比谷先生のことですか?」

何を突然と、目を瞬かせる。そんなこと聞かれても先生のことは何一つ知らない。秘書嫌いで、口が悪くて、なぜか私のごはんが好きだということくらいしか。

「聞いていないならいいんだ」
「どういうことですか?」
「ううん、なんでもない。気にしないで」

含みのある言い方……。

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