モテすぎる先輩からめちゃくちゃに愛されたい
もしかして、わざわざ作ってくれたの?

看病までしてくれたのに…。
なんだか申し訳ない気がする。



「ふっそんな顔しないでよ。俺がしたくてしただけだから」


「…ありがとう、蒼井くん」


きっと私を家まで運んでくれたんだよね。

蒼井くんのことだから自力で運んでくれたのかもしれない。


どっちみち、こんな重い私を運んでくれたんだから感謝しないとなんだけど!




「ねぇ莉愛ちゃん」

「?」

「今だから言えるけど、俺って莉愛ちゃんのこと好きなんだよ」

「えっ!ほ、ほ、ほんとに?」

「本当。莉愛ちゃんは親同士が決めた結婚って思ってるかもしれないけど、俺は莉愛ちゃんが相手でよかったって思ってる」



蒼井くんは続けて言った。



「初めて会ったとき、正直俺だって面倒だって思ってた。だけど、莉愛ちゃんを見たとき一目惚れしたっていうか……この人と結婚したいって思えたんだ。だから俺は莉愛ちゃんと結婚できることが本当に嬉しい」



そう、嬉しそうに微笑む蒼井くんを見て胸がぽわ〜っと温かくなった。


だって全然予想してなかったから。



蒼井くん、もしかしてずっとそう思ってたの?

全く気づかなかった。
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