エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
「なんだか、彼に避けられてて……」
「まさか!」
優杏はつい先日、会社での心無い噂の原因もはっきりしたし仕事も順調だ。
婚約者に避けられる理由は、なにひとつ紗子には浮かんでこない。
「避けられてる理由は? 彼の仕事が忙しいんじゃあないの?」
「それは……」
優杏にも理由はわからない。
ただ、あの夜がきっかけになったとは紗子にも話せない。
「工事も終わったし、この家に帰ってくるつもりです」
「優ちゃん……」