エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい
秋本家からの帰途、煌斗は愛車を運転しながら苛立っていた。
優杏なら恋人や婚約者がいてもおかしくはないだろう。
愛らしくて素直な彼女に思いを寄せる男だって多いはずだ。
自分が一番彼女の身近にいると信じていたのが間違いだったのだ。
幼い頃、自分のあとをトテトテとついて回っていたからか、
彼女にとって自分が最優先される存在だと思い込んでいた。
(この年になって、なにを血迷っているんだ……)
今だからこそ、10代の素直な気持ちの大切さがわかる。
失ってしまうと、もう二度と手に入らない純粋な心だ。
優杏を見ていると、あのころの気持ちが蘇ってくる。
仕事に追われているうちに忘れてしまったピュアな自分を思い出せてくれるのだ。
だからこそ、失いたくなかった。
親友のように、二度と会えなくなるのは嫌だ。
煌斗は、なんとか優杏の一番になりたいと思い始めていた。