エリート御曹司は独占本能のままにウブな彼女を娶りたい


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結局ふたりはキス以上に進むことはなく、優杏は煌斗のベッドで安らかな寝息を立てている。

(優杏……)

急だったから客用寝室の準備が整っていないことを理由に、煌斗は自分の部屋に優杏を招き入れた。

ふたりとも同じベッドで休むことになったのだ。

優杏は素直に煌斗の部屋に入ってきた。
ふたりで横たわると、煌斗はそっと彼女を抱きしめた。

「安心して……今日はこのまま眠ろう……」

煌斗にとっては拷問のような時間だったが、疲れていた優杏に無理はさせたくない。

煌斗が背中を撫でていると、彼女はすぐに眠りに落ちた。

『何もしないから』という約束で同じベッドに入ったのだ。
寝ている優杏にキスをするのも憚られた。

(じっと寝顔を眺めるのも悪くない)

そう思っているうちに、煌斗もウトウトしてしまった。

(目覚めたら彼女がいなかったなんてことはないよな……)

そんなバカなことが気になってしまうほどの浅い眠りだった。




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