手紙─気持ち─
─共通点─
あれから私たちは、お互いメールアドレスも交換し、毎日のようにやりとりをしていた。
くだらない内容ばっかりだったけれど、それだけでもとても楽しかった。
君とメールをしているだけで、幸せになれたような気がした。

♪~♪~♪

いつものように、メールがきた。

〔暇だし。てかさ、お前って彼氏いんの??〕

「…えっ!?」
いきなりの問いかけに驚いた。
もちろん、返事は決まっている。

〔…いないよ!そっちは??〕

─送信

きっといるだろうなぁ…
あの顔だもんな。
木村は女子からかなりの人気がある。
当然、告白なんてしょっちゅうだ。

♪~♪~♪

〔マヂかぁ。俺もいないし。てか、どーせすぐ別れんだろみたいな。笑〕

─私と同じこと思ってる
私以外にも同じことを思っている人がいるんだ…
何故か嬉しかった。

〔へぇ~意外!何かいそうだし☆笑 でも、私も同じこと思ってる!別れるんだろ、どーせってさぁ。〕

─送信

私たちは意外な共通点があることが分かった。
そして木村の過去にも何かあったんだなって、そう思った。





そしてこのメールのやりとりで、木村の過去には4人の彼女がいたことが分かった。
全員、長く続かなかったらしい…
別れたきっかけは

─すれ違い

どうじに、お互いの気持ちも薄れていったと聞いた。
私の過去と、とても似ていて…。
木村とは変な共通点ばかりだった。

木村は恋をしたくないかもしれない…
でも…でも…
私の気持ちはおさえきれない─

それが叶わない恋だとしても…
私は諦めない。


「…共通点かぁ…」
私はゆっくり目をとじた─
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