辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
そこにはアレックス様が一人でいて、驚いてしまう。

「アンネ、おいで」
私の足元にいたアンネに声をかければ、アンネは嬉しそうに走り出す。

「いけません!」
殿下になんてことをと思うものの、アレックス様はあろうことかしゃがむとアンネと同じ目線で両手を広げる。

「あー、いっしょ?」
抱き上げられたアンネはご機嫌にアレックス様に話しかけている。

「そうだよ、今日は私と一緒に朝食を食べよう」
他の目もあるのだろう、威厳も見せつつアレックス様はそう言った後、私を見た。

「フェリーネ、一緒に食事を」
そう言われてしまえば、私は何もいえない。

「かしこまりました」
小さく頭を下げた後、アレックス様はアンネを抱いたまま私のそばに来ると、少し顔をゆがませた。

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