辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「フェリーネ、おやすみ」
「おやすみなさい……」

二年ぶりのその挨拶を複雑な気持ちで私は声にした。

翌日、少し落ち着かない気持ちで起き、いつも通り食堂へ行こうとしたところで、コレットさんが私たちを見つけて慌てたように手招きする。

「フェリーネ、今日は殿下が一緒に朝食をとおっしゃってるよ!」

「え?」
驚いた私以上にコレットさんの方が慌てているように見える。昨日の話から何か思うことがあったのだろうか。

「でも、アンネが何か粗相をしたら……」

まだまだすぐに食事に手が出てしまうし、スプーンなどもうまく使えない。食べさせたりしなければいけないし、きちんとした食事はできないと思う。

「そうなんだけど……」
私たちが廊下で話をしていると、後ろから気配を感じて振り返る。
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