辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
「帰るところがないって……」
「俺はまだ諦めていない」

なぜか強い意志を持った瞳に、私は驚いて目を見開く。それほど医療に詳しくない私でもわかるくらい、昨日の彼の状態は良くなかった。
あんなことがあっても、まだ森へ入ろうというのだろうか。

「また同じことが起こったらどうするんですか!?」
少し語尾を強くした私の物言いに、躊躇することなく彼は当たり前のように答える。

「そんなことにはならない。それに万が一そうなったら、またフェリーネが助けてくれ」
その言葉に、私は唖然としてしまう。

「そんな……私だって毎回助けられるとは限りません」
「それでもいいよ。俺は探さなければならないんだ」
なぜか最後だけ別人のような声音に聞こえ、私は言葉を失う。

「でも、こんな小屋にいるなんて……」
「十分だよ。一緒に眠れば問題ない」
その言葉に、私は言葉を失ってしまう。

「貴族の令嬢じゃあるまいし、嫁入り前に男性となんて……」

「貴族とか関係なく、気にします! バカ!」

その言葉に、とうとう私は叫び声を上げていた。

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