辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される

「違います! アンネ!」
私が慌てて口を開けば、マリー様は「それでもいいわ」と朗らかに笑ってくれた。
マリー様の心の温かさに幸せな気持ちが溢れる。

「国王も早く二人に会いたいと言っていました。だから、フェリーネ、今日の舞踏会はなにも心配ありません。アレックスに任せて笑っていれば大丈夫ですよ」
サバティーニ家のことや、問題はたくさんあるが、こうしてマリー様が言ってくださり、私はとても心強かった。
そして、その後、マリー様も一緒に選んでくれたブルーのドレスを着る。シルバーの刺繍が施された見事なドレスだ。

「アレックス様の瞳のお色ですね」
クラリスの言葉に、私もそれは気づいていたが言葉にされると恥ずかしくなってしまう。

「さあ、最後の仕上げです」
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