辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される

「今日ほどあの家から追放されてよかったと思った日はありません。」

「あのフェリーネなの? 追い出した?」
ソフィアが呆然として床に手をついた。しかし、すぐさま反撃しようと口を開く。

「さすがね、あんたが王子を嵌めたんでしょ? さすが身持ちの悪い女ね。体と子供で脅迫でもしたんでしょ!」
確かに私からそう言われてしまえばおしまいだ。脅迫はしていないが、子供のためと言われてしまえばそう思われるかもしれない。
でも私は彼を愛しているし、アンネも何より大切だ。アレックス様の妃として生きると決めたのだ。

「私は……」

「お前、誰に物を言っている。」
初めて見るほど、静かだが、すさまじい怒りに私は驚いてしまう。
この場が凍りそうなほど冷たいその言葉に、三人も怯えたように黙り込む。

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