辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
アンネの指先を追うと、何もない天井を指していた。その後、アンネは目を細めて微笑む。

「みどりのおめめ、えーんって。」

その言葉に私は驚く。グレッグ様が口にした「息子」が確か緑の瞳だと言っていたことを思い出した。

「ジェフリー……」

次の瞬間、アレックス様はアンネの言葉に従い、魔力を集中させる。そして輝く魔法陣が現れ、結界が解かれたようにその場が光に包まれた。

「大丈夫か! 二人とも!」
泣いている二人を抱きしめて、グレッグ様も涙を流すのを私はただ見ていた。


「じぇふ?」

トコトコとアンネは三人の元へと歩いていくと、ジェフリーをじっと見つめる。

「じぇふ、あんよいたいの?」

意外なことを言い始めたアンネに、私は驚いて声をかける。

「ジェフリー、けがをしているのですか?」
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