辺境に追いやられた伯爵令嬢は冷徹な王子に溺愛される
数日ですっかりこの城の生活にも慣れ、私はアンネと一緒にお世話になっている。
アンネを見てくれるたくさんの人たちもいるし、私も得意の薬を作ったり、料理を手伝ったりと、それなりに役に立てている気がする。

「フェリーネ、ちょっとこっち来てくれるかい?」
コレットさんの言葉に、私は手に持っていた芋を置くとそこへと向かう。

「アンネちゃんのご飯の味、これぐらいで大丈夫かい?」
わざわざアンネに栄養たっぷりの野菜や肉の入ったリゾットを作ってくれていたコレットさん。

皿に少し入れられたそれを口に入れれば、野菜の甘みもあり、薄味だがとてもおいしい。
「とっても美味しいです。ありがとうございます」
「フェリーネ、あなたもきちんと食べるのよ。そんな細い身体で」
ポンとコレットさんは自分のお腹をたたくと、笑い声をあげる。
「アンネちゃん、待って!」
「おかーたま」
カーラとアンネ、ふたりの声がして、私は台所の入口へと目を向ける。

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