ひねくれた純愛 アイリスとカーライル
「そうしたら、困るだろう?」
俺を追い込んで困らせたいのか。

「私が指導教官なら、
すぐに帰宅するように、アドバイスをすると思う」

俺は教授の隣に座った。

「そうだな・・
タバコを吸わせてください。
思考をまとめるので」

俺は煙を教授にかけないように
吐いて、言葉を続けた。

「まず教授がこの国を出る・・
のではなく
代わりに名前を変えるっていうのは、どうですか?」

教授が意味がわからないと
いうように、
いぶかしげに俺を見つめた。

「ハミルトンではなく、
カーライルに」

それを聞いて
教授は一瞬、口を軽く開けて
驚いた表情を見せた。

「あのゆすり連中も、
そうなれば手を出せない」

俺はいい考えだと言うように、
顎に手をやった。

すぐに教授はキッと俺を睨んだ。

「そんな簡単に無責任な発言を
していいのか?!
君の複数の女関係の報告を
受けている」

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