私の秘密
春「それに、里明さんがあなた達に嫌われてると言った時に悲しそうにしました。私は言いましたよね。家族には幸せでいてほしいって。だから話してください。」

本当さ。あんたに何がわかるの

那「あんたに何がわかるのよ。知りもしないくせに偉そうなこと言うな!私は何があろうとあの女と話さない。あの女が!あの女が私に!私達に何をしたと思う!知らないでしょ!勝手な事を言うな!私はあの女がどうなろうと知らない!あの女を許さない!」

春「たしかに知りません。でも、それであなたが過去に縛られる事は無くなるんですよ。たしかに過去があなたにはそれだけでは無いと思います。でも、それで少しでも軽くなればいいと思うから言ってるんです。里明さんだって悲しそうに自分を責めてました。だから家族だけでも、何にも縛られずにしてほしいんです。」

那「あの女が悲しそうに自分を責めてたから何?あの女が!あの女があんな事をしなければよかったのよ!あの女がいけないのよ!私は!フッこの際だから教えてあげるよ。私はお父さんと出掛けてた時に事故で私の方に車が来たのよ。それでお父さんが私を庇ったから死んだ。その時に最後にお父さんが幸せになれって言ったから、ちゃんとこれからもしていこうって思った。なのに、あの女は、狂ったようにあんたがいなければ、あんたが死ねば、あんたが殺したんだって責めた。そして暴力を振るった。それでもまた、優しいお母さんに戻ってくれるって、思ってたからちゃんと我慢してなんでも頑張って、でも、一向に優しいお母さんに戻らなかった。ただ期待して、頑張ったって意味がないと思った。でも、唯一瑠依兄はお父さんが私を庇ったから死んだってわかってても、私のせいじゃないって言ってあの女の暴力から守ってくれた。だから別に私はお父さんが死んだのは私のせいじゃない。お父さんが幸せになって生きて欲しかったから助けたんだって、わかった。でも、あの女は私を責めた。だから瑠依兄だけは信じた。その時からもうあの女が優しくなるなんて期待してなかった。瑠依兄が家にいない時があったからその時は繁華街に行って荒れまくってて、ある暴走族の総長が私をその暴走族に入れて、それから私は瑠依兄とその暴走族の仲間しか信じなかった、でも、ある事件が起こってから私はさらに瑠依兄と仲間しか信じられなくなって人間が嫌いになった。どう?あの女を嫌いになるには充分すぎるほどでしょ。それでも、あの女と話せとか言うの?」
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