棗くんからは逃げられない
「っぁ……」

「僕の方が力強いので」

「ぁぅ………」


体が離され、嬉しそうな伊織くんと目が合う


「先輩、言って」

「むり、です…」

「………ま、これからずっと一緒にいるんだしいっか」


ちゅ、とおでこにキスをおとされた


「なっ……」

「これ以上すると止まらなくなりそうなのでそんな可愛い反応しないでください」

「かわっ……
い、伊織くんのせいですっ…」


「すみません、やっぱり冷静でいるの無理です」

「えっ……」

とん、と肩を押され、再びベッドに押し倒された


「ちょっとだけ」

そして、甘い甘いキスが振ってきた




優しくてちょっと意地悪な後輩からは逃げられない

甘いキスに溺れながらそう思った






[END]
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