.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
プロポーズvs 再会
名古屋駅から地下鉄で八分の駅近くで充実した設備のフットサルスタジアムに着いた時、純さんからのラインに気付いた。


〘観客席の一番下に来な〙


観客席!? ……最悪。

桜のお陰で幸せ満開気分が一気に萎んだ。

特大溜息を付きながら重い足取りで二階に上がり、奥のA面コート観客席の一番下に心細さ満載で座ると目敏い人達がヒソヒソ話を始める。


「かおり」


小さな溜息を落とした時、上から馴染み深い声に名を呼ばれ瞬時に心が軽やかになった。


「金曜に珍しいし何で二階?」


純さんファンが大勢いる観客席で完全にアウェイの私にまさに天の助け!

右に座った絢のフワッと甘い香りに安心感に満たされた。


「急に日向君に懇願されたの。二階は、純さんの指示」


このイケメンズは、金土の夜が練習日。

一応マネージャーの私は、土曜のみコートのベンチで見学していた。

苦笑して左手に持つ水を飲み始めた絢の薬指には、ダイヤモンドが誇らしげに輝き放つ。


「どんな意図やら? でも来てくれて嬉しい」


絢は、大きな瞳をコートに彷徨わせ幸せそうに微笑んだ。

そう……婚約中の幸せ絶頂の笑みを。

そんな彼女の熱い視線を見事キャッチしたかのように、ストレッチ中のヒロさんはふと顔を上げ彼女に満面の笑みを向けた。

絢は、周囲を気にして控えめに手を振り返す。

ヒロさんは、彫りが深くハーフっぽいルックスで凄く端正。

絢は、つぶらな瞳がチャームポイントの栗色ふわふわロングでお人形のように可愛く、ほんとお似合いの二人。

そんな二人の幸せ全開オーラが眩しくて微笑まずにはいられない。


「いいなぁ……至極幸せそう」


憂鬱から一転、大好きな二人の幸せな姿にすっかり癒され本音が素直に零れ落ちた。


「珍しい発言。でも周りの純さんファンもかおりにそう思ってるでしょ」


絢は、黙り込む私に牽制するような視線を返した。

純さんは、絢の言う通りイケメンズで顔面偏差値No.1と賞賛されるモテ男。

ツーブロック耳掛けワイルドショートに凛々しい一本眉の下には、とても美しい二重瞼の瞳にバサバサ眉毛。

目鼻立ちがはっきりしていて程良い唇の厚みがセクシーで若いのに色気オーラが半端なく、細マッチョの男らしい体型を見ているだけで甘くトロけそうになるそう。
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