.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
……確かにそうかも。

じゃあ私は?

期待が、どんどん積もっていく反面、からかってるだけなら……。


「かおりちゃん俺のこと優しいって言うけど、ドライって思う子のが多いと思うよ。……事実、現場に居たよね」


その言葉に心音が大きく弾け体を固めて振り向いた。

……まさかカフェのこと?


「俺が、君に気付かないわけないじゃん。……例えヘアカットしてたとしても」


そしてニヤリ勝ち誇った顔をした。

……完全にバレてたとは。


「ごめんね。ほんと偶然で案内されてから気付いたの」


「別にいいよ。……偶然でなくても」


そう言いながら私の左耳を包むように長い髪に触れ優しく指を通され、顔だけでなく体中熱くて堪らなくなる。


「髪……相変わらず綺麗だね。巻き髪も似合ってる。……長いの純が切るなって言ったから?」


「え? 違う。純さんに会う前からずっと長いし、純さんに言われて伸ばしてるわけでもない」


私は、体を戻しあなたを見上げながら完全否定した。


「……そっか。もうずっと長いの?」


「妹の結婚式前に切って以来だから三年半くらいかな? ……あの事故からずっと妹の幸せ願って肘の長さで維持してきたから、悲願達成でバッサリ切った時は泣けちゃった。結局また同じ長さに。……ずっと鈴の幸せの為だけに生きてた私から卒業の意味も兼ねてたの。これからは、自分の為に生きよう。好きなこと沢山して自分の幸せを最優先しようって。それが、妹との新たな約束だったし。そう決心した直後にNAOさんの本に出合ったの。まさに人生を変える運命の一冊だった」


あなたをまた見上げると、髪先に触れたまま柔らかな微笑み浮かべ頷いてくれた。


「人生の転機に兄貴との出合いを計画して来たんだ」


「うん。心から感謝してる。……全ての出会いも現実も成長に必要な事が起きてる、自分で起こしてるんだから純さんのことも頑張る! あ、頑張るんじゃなくて統合する」


「良く出来ました」


今夜一極上の笑みでまた頭を撫でられその笑みを独り占めする喜び噛み締めていると、あなたを纏う空気が少しずつ変化を見せ静寂の時が訪れた。

そして私の鼓動の音色にも少しずつ変化が起きる。

あなたは、艶やかな澄んだ瞳で真っ直ぐ私を見つめ続けると、ふと私の左頬を掌で包み込んできた。
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