.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
甘い帰り道
玲ってばどんな煽り方したやら……。

つい溜息付くと、あなたは軽く笑って私の頭をポンとした。


「疲れたろ? 寝てっていいから倒しなよ」


「……ありがとう」


あなたは、珍しく素直にシートを倒し横になる私を、微笑みながら見つめ髪クシャした。

……今は、ただあなたの横顔を見つめていたい。

倒せばバレにくいかなと。


「やっと俺への警戒心とけた?」


「初めからないし」


「……それ、男として見てないってこと?」


実に不本意な顔で後ろのシートに左腕を掛け真上から覗き込み私の左頬を軽く摘んだ。


「そ、そうじゃなくて……。緊張は、めちゃくちゃしたけど」


「どう違うの?」


あなたの右手を外そうとすると、顔を歪めて問い掛けてきた。


「……無条件の信頼? かな。ただ十年以上ぶりですっかり大人になってて……凄く緊張した」


ドキドキの嵐で緊張してたなんて照れくさくて言えやしない。


「……俺も緊張してた。……可愛い女子高生からすっかり素敵な女性になっててさ。……今日の服もいいね、女らしくて凄く似合ってる」


素敵な女性……なんてリップサービス?

でもあなたに少しでも綺麗と思われたくて選んだ服を褒められ嬉しい……。

ついハニカんだ顔を左手で隠すと、あなたは私の手をすっぽり包み外し照れてる私を甘さたっぷりの瞳で包み込んだ。


「そんな反応可愛いとさ……チューしちゃうよ」


その言葉に完全に沸点に達した顔をもう片方の手で隠すと、またすぐにその手を取り甲に唇を寄せてきた。

私は、その余りにさり気ない仕草に目を丸くしてあなたを凝視した。

……手ね……手でも恥ずかしい!

こんな真っ赤な顔気付かれたくない!

私は、物凄い速さであなたに背を向け沸騰しっ放しの顔を両手で包んだ。


「裏切らない反応だな。……可愛い、ほんっと可愛すぎ」


「……い、いつもそうして女子からかって楽しんでるの?」


私は、背後で笑いを堪えて話すあなたに、また遊ばれた悔しさから少しだけ強い口調で言い返した。

更に自分の言葉に嫉妬して唇を尖らせる始末。

……私以外にしないで。


「しないよ。俺、基本女子には、誤解されないよう出来るだけ距離置くようにしてるから。滅多にしない上でのかおりちゃんの反応……すっげ俺のツボだからさ」


基本 ……じゃあ今は?

誤解されてもいいの?

私の反応を可愛いって感じてるなら恥ずかしくも嬉しいけど……。


「日向なら激しく同意してくれるね。俺、イケメンズでも自分から女子に声掛けないぜ」
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