.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
真夜中のキス
木曜の夜中近く。

明日からGWだからベッドで寝転び雑誌を見て夜更かししていると、ピコン!

ラインを開くとあなたからで一瞬でテンションアップ!

〘夜更かしは、美容に大敵!〙

〘兄貴の新刊ポストに入れとく。良かったら読んで〙

目にした瞬間、勢い良く部屋を飛び出し一目散に玄関に走り出していた。

無我夢中で玄関ドアを開けると、あなたは5Mほど先の門扉前で驚き眼を見せる。


「びっくりした……」


呟きながら門扉を開け優しく目尻を下げ微笑む姿に、胸がキュンキュン鳴り響き言葉に出来ない想いが溢れ出す。


「はい」


「……ありがとう。嬉しい」


「良かった、兄貴と飯食っててさ。友だ……君が、ファンだからサイン頼んどいたんだ」


……今『友達』って言うの躊躇った?

なんて聞けるわけもなくハニカんで胸に本を抱き締めた。


「遅くにごめん。灯り付いてたから……大丈夫? 出て来て」


「うん、母夜勤なの。あ! ちょっと待ってて」


ずっと渡しそびれていた御礼の品を部屋に走って取りに行き、凄い勢いであなたの元に戻った。


「引越し祝いと諸々の御礼。いつも助けてくれてありがとう」


あなたにガラスの置き物と高級ワインの二つの紙袋を渡すと極上の笑みを見せた。


「ありがとう。今度一緒に飲もう。いつでも連絡して。……ただ寂しいでもOK」


「……優しすぎ」


あなたの言葉が嬉しくも照れくさくて火照る頬でもう一度本をキュッと抱いた。


「……君だから……かな。……俺からもプレゼント」


あなたは、後ろに回していた手からとても丁寧に箱詰めラッピングされている一輪の可愛いピンクのバラギフトを照れくさげに差し出してくれた。


「……凄く可愛い。 ……嬉しい! ありがとう」


「……ホッとした。 凄く悩んだんだ。……良かった」


完全に頭の中お花畑で心から御礼を伝えると、あなたは切なさ入り混じる声のトーンと照れくさそうな眼差しで安堵の息を吐いた。

私は、鼓動が強く揺れ動くのを悟られないよう願いながら見上げると、射止めるように強く見つめ返されふと先日の車内の事を思い出しあからさまに目をそらした。

この頬を手に取り強く見つめられ怖いほどに男を感じる色目遣いを想い出し、外にドキドキが響きそう。

……期待に胸が膨らみっ放し。

あなたも私と同じ気持ちでいると……。

互いに無言でいると、あなたはいきなり首を傾け覗き込み笑って私の頬を両手で潰した。


「超可愛い」


「もうっ!」


目の前のあなたの甘い瞳にますますドキドキしながらサッと両手から逃れクルッと背を向けた。

でもあなたは、必死に鼓動が静まるよう願う私の右肩を引き寄せ体の向きを反対に変える。


「忘れてた、ハートのツツジ。……見えないか」


指差しながら私の肩を抱いたまま静まり返った公園入口に行くと、鮮やかなマゼンタで可愛いハート型が作られていた。


「可愛い~!」


「写真撮ろ」


「うん」


一枚撮ってもらい交代しようとすると、助手席に紙袋を置きながら苦笑いで却下された。

……あなたの写真も欲しいのに。
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