クールなご主人様は溺愛中
私もそのまま食べ進めると、2人で分け合っていたお皿は、あっという間に残り一つ。


「......里奈、食べていいよ」


今の間、絶対いいって思ってないじゃん。


「食べて。私、おなかいっぱいだから」


「いいのか?」


「うん」


そう言うと、嬉しそうにたこ焼きを一口で食べてしまう。


「あつっ!」


熱そうに食べてるとこが面白くて、声をあげて笑う。


普段はクールでどこか大人びて見えるのに、こういう年相応なところを見るとどこか嬉しくなる。


「笑うな」


そう言って、私の頭を押さえた。


「わっ、ちょっと」


「ごめんごめん、笑わないから」


「でも、見るな」


え、なんでよ。


「冬夜くん、痛いんだけど......」


ホントは、全然痛くない。


心は、ちょっと痛いけど。
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