クールなご主人様は溺愛中
お母さんの目は、敵意ではなくて本気で心配する眼差しだった。


「冬夜にも、自分の妻がそういった場に出ないとなると、なにか言ってくる人がいる。
きっと、口には出さないけれどあの人だって言われてるわ」


初めて、これからへの不安を感じる。


......でも、私は。


「......私は、冬夜くんと一緒にいたい」


「里奈」


「絶対に冬夜くんに迷惑はかけません。マナーも、全部全部完璧にします。メイドの仕事もちゃんとやります。
だから、私は、冬夜くんと一緒にいたい......」


ずっと、見れなかったお母さんの目を今、やっと見れた。


「あなた、本気?私のさっきの話、聞いてたの?」


「母さん、俺からも頼む」


「里奈さん、いいのね? 過酷よ。絶対に後悔する時が来る」
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