天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜

「そうだよ!あっちは待ってたかもじゃん?」


「うーん。まぁ挨拶程度だけどね?すごい嬉しくて……」


ふんわり笑う咲を見て胸が痛くなる。


あーもう。


こういうの慣れなきゃないし、咲のこと祝福してあげたいのに。


自分に腹が立つ。


「そっか、うん。本当によかった!二人は付き合ってたんだもん。天馬くんだって嬉しいはずだよ」


「そうだといいんだけどね?一度会ってゆっくり話したいなぁって思ってる」


「うん、それが良いと思うよ」


言葉とは真逆の感情が心の中にあって変な感じがする。


きっと二人が並んだ姿を見るのは、まだ無理かもしれない。


はぁ。いい加減諦めないと!


頭ではわかっているのに、気持ちが追い付かなかった。


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