青の先で、きみを待つ。





週末が終わって学校が始まった。

少し早めに着いた私は教室ではなく屋上へと向かう。空はどんよりと灰色で、風に乗ってほのかに雨の匂いがしていた。

私は屋上の手すりの前で止まる。身を乗り出して下を覗きこむと、足がすくんでしまうほどの高さだった。

私はあの日、この場所で飛び降りた。

あの時は怖いという感情は一切なかった。でも、今こうして感じてしまうのは、生きることより死ぬことのほうが怖いから。

私は私をやめたかったはずなのに、全てを終わらせたかったはずなのに……。 

今の私は、優しさも温かさも、胸いっぱいに持っている。
 

「んだよ、また先約かよ」

眠そうな目でドアを開けたのは蒼井だった。

気だるい表情をしながらも、彼は毎日学校に来る。きっと憎まれ口ばかりを叩いても、蒼井は真面目な人なんだろうと思う。


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