離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 肩と肩が触れ合うだけで鼓動が速くなる。

「……っと」

 パパよりもママの方がよかったらしい楓花が私のもとへ行こうと懸命に足を動かす。

「パパなんてそんなもんだよなあ」

「でも私の次に智秋を好きだと思うよ。全然泣かないもん」

 智秋から楓花を受け取り、彼がさっきしていたように腕を揺らしてあやす。

 それがお気に召したのか、楓花は満足そうに笑って目を閉じた。

「さっきね、ふたりで遊んでるところをこっそり見てたの」

「声をかけてくれればよかったのに。恥ずかしいじゃないか」

「なんだか見ていたいなあって。……妊娠を黙ってようって思った自分が恥ずかしい」

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