離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 五百年も続く老舗旅館を継いだ由緒正しい夫婦にとって、突然後継ぎの息子が一般人の女と娘を連れてきたのだからいい気はしないだろう。

 言葉がわからないとはいえ楓花に嫌な話を聞かせたくはなかったが。

「その子が楓花ちゃんね?」

「智秋に全然似ていなくてよかったなぁ」

 ん? と改めて義両親を見る。

 てっきり怒っているかと思ったふたりは、早く孫娘に触りたいと言わんばかりに目を輝かせていた。

「咲良さん、よかったら楓花ちゃんを抱っこさせてもらってもいい?」

「ええ、もちろんです」

 思いがけない反応に動揺しつつ楓花をそっと手渡す。

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