離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「待って、一緒に寝るの?」

「そうだよ」

 智秋が私の顔にかかった髪をつまんで指に絡める。

 そんな手遊びでさえ私の緊張を高めるには充分な色気をはらんでいた。

「今度はもう一年限りの夫婦じゃない。咲良にはたちばなの若女将として仕事をお願いするし、勉強もしてもらう。これからは君にも取材を受けてもらうときが来ると思うし、俺とふたりでいるのにも慣れてもらわないとな」

「そこまでするの……?」

 智秋の言い方だと、いつまでもずっと私を妻にしておくように聞こえる。

「てっきり楓花が大きくなるまでの結婚生活なんだと思ってた」

< 74 / 235 >

この作品をシェア

pagetop