カクレンボ
髪を乾かしてくしで髪をある程度解いてからリビングに行った。
「華来て、雪降ってる」
桜が手招きしてわたしを呼んでいる。
「まだ降ってたの?」
「さっきから降ってた?」
「私たちが帰る前にはもう降ってたよ」
リビングでは、窓越しに外で降る雪を見ている空と桜ががいた。雪はキッチンで黙々と作業をしている。
わたしたちがそとにいるときから降っているし、あのときでさえ少し積もっていたから、今は雪遊びができるくらいまでは積もっていてほしい。
「ちょっと積もってる。明日はホワイトクリスマスになるかもね」
窓の外が気になったのか、雪も輪に入ってきた。窓越しに見ても地面が白く覆われているのがわかる。雪のロマンチックな想像が、雪への期待をぐっと高める。
「風邪はやく治さねえとな!」
空が屈伸をしたり肩を伸ばしたりしながら言うのを、桜が外気温くらい冷めた目で見ている。
「治らなくても行けばいいじゃない」
何かを思いついたような目をして桜が言う。なにか悪巧みをしてそうだ。
「いや、ひどくなるだろ」
「いいことじゃない」
「良くないだろ!」
桜はホントに空をいじるのが好きみたいだ。こんなひどいことを言っている最中だからかとても楽しそうな笑みを浮かべている。空もそうだ。
わたしは、これを見ているだけで充分。
これ以上何も望まないって誓おう。