首取り様1
☆☆☆

首無し地蔵へ行っても大した情報は得ることができなかった。


6人は再びファミレスに戻ってきていた。


「なんだろうな、あれ」


さっきから明宏は腕組みをして考え込んでいる。


女性の態度がずっと気にかかっているみたいだ。


それは他の5人からしてもそうだった。


途中までは普通に会話をしていたのに、突然逃げ出していったのだ。


自分たちが女性にとってタブーな話をしてしまったのには間違いがない。


「もう1度行って話を聞いてみるか」


慎也が言う。


だけどその意見には全員が反対だった。


あれだけ真っ青になって逃げ出したのだ。


今さら家に行っても教えてくれることはなにもないだろう。


下手をすれば警察に通報されてしまうかもしれない。


警察がすべてを信じてくれればいいけれど、そういうわけにはいかないことも、もうわかっていた。


あまり目立った行動を続けていると、本当に捕まってしまうかもしれない。
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