首取り様1
☆☆☆

せっかく首無し地蔵まで行ったけれど、今日の収穫はほとんどなかったと言ってもいいだろう。


佳奈はうつうつとした気分でベッドに横になった。


連日の首探しのせいで時分がちゃんと眠っているのかどうかわからなくなる。


日中ちゃんと動けているから一応眠っているのかもしれないけれど、その感覚はほとんどなかった。


「今日も誰かが首を取られるかもしれない」


布団に潜り込んでつぶやく。


もしそうなったら今夜もまた眠ることができないだろう。


重たい気分は日に日に蓄積されていき、昼間でも発狂しそうになってしまう。


こんな状態じゃそもそもしっかり眠ることなんてできないんじゃないか。


そんな不安をよそに、疲れ切っている佳奈は目を閉じると同時に深い眠りについたのだった。


それは簡単に目覚めることのない、深い深い眠り。
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