真面目な私は、チャラい彼に溺愛されてるみたいです。

「湊の母です。これから、湊をよろしくね」



後ろから話しかけられて、振り向くと美人な夏川さんのお母さんが立っていた。

目元が夏川さんにそっくり。


ペコっと彼女に礼をする。


本当に私、状況がいまいち理解できてない……。


「待って、お母さん。なんで急に同居なんか……?」



「こよみ一人で家のことするの大変だと思うし、女子高生一人で住んでるって世間にばれたら強盗来たりしちゃうし危ないの。だから、夏川さんと一緒に住んでもらうってことになって……」


「なんで夏川さんなの?私初対面だし。急に同居しろなんて……」


「夏川さんのお母さんは、私の会社の社員の方でね。私と仲いいんだけど、丁度息子さんが大阪の大学受かったみたいで。家探してたらしいし、こよみにとっても都合いいでしょ?」
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