だったら俺にしなよ


すると先輩は何かを思い付いたようにニャニャしながら

「で?タダで俺に黙ってろと?」

「確かにそうですね。でも今すぐ払えるお金持ってなくてですね。」

私が必死になって話してると。

「ブハァ!!誰も金くれなんて言って無いし。」

突然吹き出して笑い出した先輩。

私はポカーンと固まってしまった。

「はぁー。久々に笑ったわぁ~。分かったよ。バイトの事黙っててやるからその代わり今じゃなくて良いからそのうち俺の頼み聞いて」

ありがたい。さすが先輩。でも先輩の頼みてなんだろう。

「おい!!返事は?」

「はい!!工藤美咲!先輩のお願いなんでも聞きます!!先輩ありがとうございます。」

「ほー。なんでも聞くて言ったなぁ。」

「はい!二言はありません。」


こうして先輩と約束をして私にとってアルバイト初日が終わった。
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