一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
 見覚えのある高級住宅街。一軒一軒うちが一番綺麗に輝いているわと言わんばかりにイルミネーションが光りを放っている。まるでどこかのデートスポットにでも来たような華やかさだ。
 何に対して怒っているのだろうか? 不機嫌な顔はなかなか直らない。「おかえりなさいませ」とコンシェルジュの人が挨拶しても見向きもしないで日和の腕を離さなずズンズンと進んでいく。
 長いエレベーター。なんだが空気が重く、その重さに耐えられず落ちてしましそうだ。


「ねぇ、何怒ってるの?」


 せっかくのクリスマス、久しぶりに会えるのを楽しみにしてたのに怒っている。やっぱり自分だけが楽しみに今日という日を待っていたのだろうか。


「聞いてる?」


 突然重なる唇に驚いて目が開いたまま、身体が固まってしまった。
 突然なに?


「聞いてる。聞いてるけど俺は聞いてない」


 怒った鋭い目つきは日和を至近距離で見つめる。


「はい?」


 聞いてるけど聞いてないってどういう事? 子供が何か嫌なことがあって駄々をこねてる、そんなかんじか?
 タイミングよく上品な音が鳴りエレベーターを出る。ここまで来ればもう洸夜の部屋に向っていることは分かっている。分かっているらこそ、洸夜が怒っていても日和の心臓はバクバクと鼓動を高鳴らせていた。
 洸夜は乱暴な手付きで玄関の鍵を開け、グイッとドアの中に引き込まれる。


「ちょっ……んっ――」

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