イジワルな君の一途で不器用な恋心
「……特別授業でさ、卒業生の話聞いたじゃん?」
「あぁ、受験と就職活動の話だっけ」
「うん。みんな早いうちから考えてたんだなぁって」
2回にわたって行われた授業を振り返る。
現役大学生、専門学生、一般企業やフリーランスで働いている人まで。
多少バラつきはあったものの、ほぼ全員、夏休み中には志望校や希望職を決めていて。
2学期に入ってすぐ、願書を提出したり、履歴書を送っていたのだと。
進学か就職かざっくり決めている人からしたら、希望系統が明確な私はマシに思えるのかもしれない。
けど、大学か専門か、どっちに進むかまだ迷っている状態。
説明会やオープンキャンパスに参加すればするほど、気になるところが増えていく一方で、全く絞れていないのだ。
お母さんの言ってた通りになってしまった。
「雷夜は、どうやって決めたの?」
「まぁ、シンプルに、通いやすいかどうか? 俺は乗り換えとか、手間がかかるのはあんま好きじゃないから、電車一本で行ける場所にあるところを何個か選んだかな」