素直になれないツンデレ王女はこわもて護衛騎士に恋をする。年の差20歳はダメですか?

 ゆっくりと目を開けると、そこには私が一番会いたくて、でも求めてはいけない人の顔がある。

 どこか焦ったようなシリルの顔。


「私、都合の良い夢でも見ているのかしら」

「いいえ。むしろ、逆です。攫いに来ました、ルチア様。もう約束でもなく、ただあなたを渡したくない」

「やっぱり都合の良い夢だわ。私の知っているシリルは、いつだって私を子ども扱いして相手にはしてくれないのよ」

「違います」


 シリルが大きく首を横に振る。


「あなたを助けて、あなたが側にいて欲しいと言われ、その約束さえあれば、永遠にルチア様の側にいれると思っていた。しかし、あなたはどんどん美しく成長していく。そして第一王女様たちが輿入れしていく姿にルチア様を重ねた。このまま今度は、ルチア様を自分が見送るのかと」

「……馬鹿ね。ホントに大嫌いよ」


 そう、大好きよ。誰よりも。
< 35 / 37 >

この作品をシェア

pagetop