溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。

コイバナ


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「暑いね~」

「うん。そうだね…」

「でも体育館に戻ったらもっと暑いんだよね~」




初めての文化祭2日目,天候は雨で,じとじとしていた。

気後れすることなく,私のとなりで笑いかけるのは真香さんだ。

体育館は1日目と比べてみても,体調不良者が出たっておかしくないくらい暑い。

今は,せめて次のステージまではと涼をとりに,自分のクラスで壁に背を預け並んでいる。



「あの,良かったの? 真香さん,他に回る予定の子がいたんじゃ…」

「いいんだよ。昨日も一緒だったしね…それに…」



真香さんはほんの少し後ろめたそうに目を伏せて私を見た。



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