さらば!!愛しき人よ!

出会いの春

今から、17年前、あなたは担任の後に続いて、騒がしい教室内に入ってきた。担任の永山先生が
「みんな、静かにして。」と言うと静かになって、永山先生が黒板に名前を書くと、「転校生を紹介します。転校生の荒田大輔君です。」と言った。
永山先生は荒田君を紹介した。そして、永山先生は、荒田君に「何か一言言ってね」と言うと、荒田君は軽く、おじきしてから話し始めた。
「はじめまして。荒田大輔です。お隣の奈良県から来ました。よろしくお願いします。」と。
みんなは一斉に「よろしくお願いします。」と言うと、永山先生は「後ろから2番目の左側席に座ってね。」と言うと私の方へと向かうように、私の左隣に座った。ちなみに、私の席は窓際の後ろから2番目の席である。私はあなたと出会う前までは、外の景色を見るのが好きでいつも、休み時間になると、外を眺めていた。
あなたが私の席の横に来てからは、私は外を見るのを辞めてしまった。
そう思わせる位、私はあなたのことが好きになってしまった。
しかし、あなたは私の事をどう思っているのか、分からない。
いつも、休み時間にあなたと話していて、居心地が良かった。次第に私はあなたのことを好きになってしまった。
その年のクリスマス・イブの日の放課後、私はあなたに1通の手紙を渡した。そこに書いてあったのは、(あなたのことを好きになりました。付き合って欲しいです。)と。
しかし、あなたはその手紙を少し目を通してから、カバンの中に入れていた。そして、その返事が返ってくる事はなかった。
その年の大晦日、私の家の近くにお寺があるので、そこで除夜の鐘をつき、そこで蜜柑を受け取ると、その足で、神社に初詣に向かった。
その途中で、私、足を止めてしまった。なぜなら、あなたが家から出てきて、鉢合わせにならないようにするためであった。あなたは、私に気づかずに、私の方へと向かって歩いて来た。そして、私は夜道の草むらに身を隠し、あなたはその横を通り過ぎていた。
わたしは、あなたが通り過ぎた後、神社の方へ駆け足で行った。
そして、友達の凪と一緒に初詣をすると、その後、別れて帰った。
新学期になると、あなたは私が渡したラブレターの事など、忘れて、いつも通りに過ごしていた。そんな、私は、ある日、私は凪に放課後 、屋上に呼び出された。
(凪、なんで呼び出したの?早く帰りたいのに。)と言うと、凪は、こう言った。
(あなたは、大輔君に手紙渡したでしょ。私、見ていたよ。それから彼からの返事はあったの?)と聞かれると、私は(まだないよ。)と答えた。
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