この政略結婚に、甘い蜜を
華恋の顔が真っ赤に染まる。ようやく両想いになれたとはいえ、人前でキスをするのは初めてだ。恥ずかしさが込み上げ、震えてしまう。

「華恋、こっちを向いて?」

優しく零に言われ、華恋が体を向ければゆっくりとベールが上げられる。愛おしげに零は華恋に触れた。

「大丈夫。目を閉じて」

「はい……」

あの日、大切な誓いを拒んでしまった。零を好きだと自覚してからは、ずっとそのことを後悔していた。だが、もうその必要はない。

互いの唇が触れ、永遠に互いに愛し合うことを誓った。触れた唇は一度離れたものの、また触れ合い始める。

「零さん、大好きです」

華恋がそう言うと、零は頬を赤く染めて一瞬キョトンとした後、少し意地悪そうな笑みを浮かべた。

「僕は、華恋のこと愛してる。華恋は?」

唇がまた重なる。零の意地悪に華恋は顔を真っ赤にしたものの、零を抱き締めて言った。

「……愛しています」

二人の愛は、これからも育っていく。







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