ノート
あの気を遣うような笑いかたがどうしても気になる。
昔はそうじゃなかったのに、何かしたのだろうかと原因に頭を巡らせたが浮かばない。
まぁあとで考えたらいいかと、一番最上階まであがった。
さすがに屋上は空いてなかった。
だが最上階の踊り場は誰も居らず普段使わない机置き場になっているから、机がつまれただけの、静かな空間だ。
俺は椅子をひとつ出して腰かけた。
「はぁ、なっちゃんと遊びたい」
本音がこぼれたが、まあ一人だから良いだろう。なっちゃんは、俺が嫌いかもしれないと、気を遣っているのに、ずいぶん都合が良い妄想が脳裏をめぐっている。
もう少し、教室にいて、同じ部屋で観察していてもよかった。
けれど、想像した自分の行動が気持ち悪いんじゃないかという気がして、やめておいた。