桜が咲く頃に、私は
支え切れずに、私も一緒に地面に倒れる。


「いたた……空、どうしたの? ねえ、空!」


ピクリとも動かない空の肩を揺すり、必死に呼び掛けてみるけど返事がない。


「お、おい、大丈夫か!? おい! ダメだ、誰か救急車! 救急車を呼んでくれ!」


通りすがりのおじさんが、周りに呼び掛けてくれているけど、何がどうなっているのかわからない。


「な、なんで……おかしいよ、まだ早いよ! そういうのやめてよ! ねえ、空!」


力なく横たわる空の身体を揺すっていて……私は気付いてしまった。


さっきまで見えていた、空の数字が……ない。


その代わり、私の数字が「45」に増えていて……それを理解した瞬間、私は声にならない声を上げた。


空に覆い被さるようにして、ただ泣きじゃくって。


「やだやだやだ! やだよ空! 一人で行かないでよ! 一緒に生きてほしかったのに……まだ私のそばにいてほしかったのに! なんで……そうやって一人で勝手に決めるんだよ!」


どれだけ泣いても、胸が潰れそうなほど叫んでも……二度と空が目を覚ますことはなかった。







12月26日、0時丁度。








天川空は、私の腕の中で死んだ。
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